【常徳屋】 大分県・常徳屋酒造場
想いを飲む・・・【常徳屋】
大分県宇佐市大字四日市1205-2
大分県宇佐市(うさし)は、大分県の北部、国東半島の付け根に位置します。全国4万社余りの八幡宮の総本宮・宇佐神宮があり、宇佐平野は穀物地帯として知られています。また、「からあげ専門店」も多く「からあげ」の町としても有名。そんな地に【常徳屋酒造場】はあります。当店所在地は三重県の四日市市。宇佐市の四日市という場所にあるこの蔵元に親近感を覚えます。若き蔵元・中園誠専務は「四日市市は賑わっていますね。うちの四日市とは…」と、よく冗談交じりでお話されます。
同蔵の創業は1907(明治40)年。当時は生産量の約3分の2が清酒でしたが、1984(昭和59)年より麦焼酎のみを製造する専門蔵へと移行いたしました。その後、他の蔵元と協業した後、2003(平成15)年に独立し「常徳屋」ブランドを立ち上げました。清酒造りで養った醸造技術を活かし、機械に頼る部分を取り入れながらも手作りの良さを大切にした焼酎造りが行われています。
優しい顔立ちをし、穏やかな表情の中園専務ですが、交わす会話の中から焼酎造りに対する熱い情熱がビッシリ伝わって来ます。特に「麦」「焼酎」「造り」という言葉が出ると、ピーンと反応し、自らが目指す焼酎造りについて、熱く語っていただけます。中園専務は異業種から同蔵に入りましたが、出身は芋焼酎の本場・鹿児島県です。鹿児島県人の日々の生活に密着し、浸透している芋焼酎文化。中園専務が幼い頃から肌で感じてきたそんな芋焼酎の文化を、今、麦焼酎で、しかも大分・宇佐から全国に発信し、育てようと、日々奮闘の毎日を送っています。また、芋焼酎は地元の芋を使います。麦焼酎も地元の麦で…という強い想いから、現状はなかなか入手が困難な地元産の麦の確保に飛び回っいてます。そして、鹿児島県内外の様々な蔵元に足を運び、学び、見てきたことを、自分の焼酎造りに適するように上手く加工し、忠実に活かしています。
「中園さん、晩酌は?」と尋ねると、造りの期間中は家では飲まないそうです。以前、飲んで夜中に起きられなかった事があったため、二度と同じ失敗をしたくないからだとか。彼が飲めない口ならともかくですが、この言葉だけで、彼が美味しい焼酎を造りたいという、一途で熱い情熱をご理解いただけると思います。
そんな中園専務が造る麦焼酎は、やはり各鑑評会でも各賞受賞の連続。もちろん、鑑定官のみならず、飲み手からも高い評価を得ています。今、麦焼酎業界で注目の造り手であることに間違いありません。造られる麦焼酎は決してスッキリではなく、しっかりとした味わい。そして、個性的なのに飲み疲れしません。今後、彼が造る麦焼酎に、イヤでも更なる期待が膨らんでしまいます。
ただ、美味しさを求める一心で、好きな酒も飲まずに造る麦焼酎。彼が飲めない分も、私達は【常徳屋】を飲みたいものですね。【中園 誠】の想いを感じながらお楽しみいただければ幸いです。
麦にこだわり、地元にこだわる『Made In Usa』。大分県宇佐市産の麦焼酎。決してアメリカ産ではございませんのでお間違えのないよう・・・^^。