【いも芋・大正の一滴】 鹿児島県・国分酒造
浪漫を感じながら酒器を傾けていただければ…
26° 蔓無源氏 <芋焼酎>
この焼酎の原材料となる「さつまいも蔓無源氏(つるなしげんぢ)」は、今から100年以上も昔、1907(明治40)年に見つかった数少ない在来品種です。甘味が強くて美味しい「蔓無源氏」は、大正時代から昭和の初め頃まで、鹿児島県でもかなり多くの生産量があり、食用・焼酎などに使われていたようですが、時代の流れと共に農作物も品種改良が繰り返され、第二次世界大戦を機にその姿を消していき、1965(昭和40)年以降は鹿児島県でも収穫実績もなく絶滅状態になっていました。
大正時代、そんな昔に飲まれていた芋焼酎を再現したい…。その強い想いから、幻となった「蔓無源氏」を復活させるプロジェクトがスタートしたのが2003(平成15)年の夏。
鹿児島県農業試験場に品種保存の為に保管されていたわずか10本の苗を元に、霧島市福山町の農家・谷山秀時さんと国分酒造の二人三脚が始まります。
栽培経験のある農家も当然なく、現在栽培されている品種のさつまいもに比べ育てにくいことから、非常に苦労があったことでしょう。
その年の暮れに初めて「蔓無源氏」が実りましたが、なにせ10本の苗からの収穫ですから、量も数キロとしれています。これらの芋は全て種芋に回し、翌年、この種芋から出た苗を全て植え付けして、暮れに2回目の収穫。この収穫分も全て種芋に回し、3年目の植え付けとなる2005(平成17年)には収穫量も3.5トンとなり、ようやく初めて焼酎の仕込みができるようになりました。しかし、まだ「蔓無源氏」38%、黄金千磨62%という使用割合での焼酎造り。年々少しずつ収穫量を上げながら、焼酎造りにおいても「蔓無源氏」の使用割合を上げていき、4年目の仕込みとなる2008(平成20)年、ようやく「蔓無源氏」の使用割合が100%、つまり蔓無源氏全量使用の芋焼酎に至りました。芋作りを始めてから、実に約6年の月日が費やされたことになります。
2009(平成21)年から、原料は全てを地元産で…という想いから、麹米用の長粒米「夢十色」の栽培を霧島市の農家と共に開始。その年の仕込みから、米麹の一部に「夢十色」を使い、翌2010(平成23)年には「夢十色」を100%使用。浪漫を追いかけ続け、進化し続けている芋焼酎です。
その名の通り、蔓の短い源氏芋の1種で、皮の色は赤く、ふかすと芋の中はオレンジ色っぽいような黄色をしています。食べても美味しい「蔓無源氏」は、しっとりとして粘性が強いのにベタつきが少なく、コクがありながらも穢れを知らないような独特の甘味を持ち、安納芋の元になる芋ではないかとも言われています。
そんな「蔓無源氏」から出来る芋焼酎は、まるでふかし芋を食べているような風味を感じ取れる、旨味と甘味に特徴のある味わいです。
農家・谷山秀時さん、蔵元・笹山醸さん、杜氏・安田宣久さん、それぞれの「苦」が、この焼酎の最大の特徴である「甘味」に変わった…
そんな芋焼酎です。
この焼酎に携わった方々の浪漫を感じながら酒器を傾けていただければ、その美味しさもひとしおかと存じます。
元祖 芋100%焼酎!
26° いも麹 芋 <芋焼酎>
「その昔、芋だけで造っていた焼酎があった それが今ここに復活 これぞ芋100%を味わえる 薩摩の芋焼酎である」
この焼酎のラベルに、そう記されています。
芋焼酎だから“芋100%”って、当然のようにも思えますよね。
ですが、通常の芋焼酎は、蒸した米に種麹をふりかけ“米麹”をつくり、それに蒸した芋を入れて仕込むという方法で造っています。
原材料比にすると米1に対し芋が5という具合です。
熊本の米焼酎、いわゆる球磨焼酎は米だけ(米麹+米)で、大分の麦焼酎は麦だけ(麦麹+麦)で造られているのに、なぜ鹿児島の芋焼酎は米と芋(米麹+さつまいも)で造られているのか?
その昔、米が貴重で使えなかった時代、芋を麹にした頃もあったようですが…。
そんな疑問から始まった、芋100%焼酎へのチャレンジ。
未知の世界に挑戦し、初めて“いも麹”による芋100%の焼酎が出来たのが1998(平成10)年のこと。
業界初のことです。今となっては、芋100%の焼酎が多くの蔵で造られるようになっていますが、元祖となる芋100%焼酎は、この「いも麹 芋」となります。
また、国分酒造では他の多くの蔵元が造る芋100%とは違い、生芋は潰さず、蒸かしたそのままの状態で種麹をかけるという、独自の手法で「いも麹」を造っています。
初めて「いも麹 芋」にチャレンジした年はアルコールがなかなか出ず、諦めかけた時にかろうじて蒸留ができる状態になったそうです。なんとか蒸留し、直後のアルコール度数は27度。その後10ヶ月ほどタンクで寝かせ、発売直前にはタンク内でのアルコール度数は26度に落ちていましたが、原酒で出荷しようということで、加水せずにそのままで出荷。
翌年は造り方を模索し、試行錯誤を繰り返しながらの仕込みを慣行。アルコール度数は出るようになりましたが、「初年度と同じアルコール度数で発売しよう」ということで、あえて26度で発売。現在では、蒸留直後のアルコール度数は34度程度まで上がるようになっていますが、やはりずっと26度での出荷に変わりはありません。主流の25度ではなく、26度へのこだわり。初心忘れるべからず…ですね。
さて、味わいはいかに?
芋100%ですので、とても芋臭いと思われがちですが、サラッとした口当たりを持ちます。
芋ならではの甘味がダイレクトに伝わってきますが、キレがイイのでドライタイプと言えるかもしれません。
2年掛かりで大阪の麹屋さんの協力のもと、“いも麹専用タイプの白麹”が出来上がったのが2008(平成20)年。その年の仕込より、今までの米麹造り用の白麹から新しい芋麹用の白麹菌に変更しました。そのことにより、従来の“ サラッ + キレ味 + 甘味 ”が特徴だった味わいに、甘味と旨みが輪をかけて膨らみました。
お湯割りで芋の甘みをグッと感じ、ロックで飲むとキレが増してスッキリとした味わいになります。
進化し続ける“元祖 芋100%”、是非ご賞味ください。
国分酒造・安田杜氏しか造れない芋焼酎
芋26度 安田
まず、国分酒造の安田杜氏の経歴をご紹介させていただきます。
1992(平成4)年に国分酒造の杜氏に就任。1997(平成9)年に業界初の米麹を使わない、さつまいも100%の芋焼酎造りを手掛けます。その焼酎の名は御存知「いも麹 芋」。2005(平成17)年には、100年前のさつま芋「蔓無源氏」を原料に使った芋焼酎を造り上げます。思い返せば、未知の焼酎造りの連続だったのではないでしょうか。
そして、2013(平成25)年、杜氏歴20年の集大成として取り組んだこの芋焼酎「安田」を発売。
「蔓無源氏」を「いも麹」で仕込み、酒名に自らの苗字を冠とした杜氏自慢の逸品です。
味わいをひとことで言い表せと言われたら「旨い!」以外は思いつきません。
芋焼酎の味わいではあまり使われない表現かもしれませんが、とにかくフルーティ。「蔓無源氏」ならではの甘い風味が、香りは元より味わいにも存分に生かされています。ホント独特、いわゆる唯一無二、これぞ安田の味わい!
ロックで濃厚、水割りで軽快。生で優しく、お湯割りで柔らかに。個人的にはロックがお奨めです。
「いも麹 芋」と「蔓無源氏」の融合。
それは、他の蔵元、他の誰かでは造れない…。 国分酒造・安田杜氏しか造れない芋焼酎…。
安田ワールドを存分にお楽しみください。
今年のできたて芋焼酎をお届けいたします!!
25° さつま国分 全量新焼酎 <芋焼酎>
人気の「国分酒造」さん。『いも麹 芋』『大正の一滴』『蔓無源氏』などの年間定番酒はもちろん、『安田』『フラミンゴ・オレンジ』『クールミント・グリーン』などの限定酒も即完売してしまうほどの人気っぷり。そんな同蔵の地元で最も愛飲されているのはレギュラー酒の『さつま国分』です。そのオール新酒が限定入荷!古酒を一滴もブレンドせず、今年収穫した芋だけで醸した全量新酒100%の芋焼酎です。日本酒でいう「しぼりたて」と同じですネ。新酒ならではの力強い芋の香りと甘味が最大の特徴。今の時期しか楽しむことが出来ないテイストですよ\(^^)/
26° flamingo orange <芋焼酎>
数量超限定のレア酒
37° 薩摩国分 原酒 <芋焼酎> 1800ml
【春の季節限定酒】
国分酒造の代表銘柄と言えば「さつま国分」。
その原酒を2年以上タンクで貯蔵させた後に瓶詰めして出荷される限定酒です。
霧島山系の清らかな伏流水を仕込み水に用い、白麹での仕込み。
心地よい香り。
口に含むトロリとした口当たり。
甘味をまとった重みのある旨味がズッシリ伝わってきます。
原酒ならではの高アルコールは飲み応え充分。
そして、熟成酒ならではのまろやかさ。
お奨めの飲み方はロック。パワフルな飲み口の後に感じるキレをお楽しみいただけます。
年に一度きり、春に出荷される数量超限定のレア酒です。
37° 薩摩国分 原酒 <芋焼酎> 1800ml
販売価格(税込)¥3,552
限定の原酒ヴァージョン
36° 蔓無源氏 原酒 <芋焼酎>
【冬の季節限定酒】
深い甘味と豊かなコクを持つ、個性的な芋焼酎・蔓無源氏の原酒ヴァージョンです。
26度のレギュラー酒より、更に個性が際立ちます。
呑み応えタップリ!
一杯目はロック、2杯目はお湯割りで、この焼酎ならではの特徴を、噛み締めるようにお楽しみくださいませ。
年に一度の限定入荷となります。
出荷年によってアルコール度数が若干異なることがありますが、ご了承願います。
36° 蔓無源氏 原酒 <芋焼酎> 1800ml
販売価格(税込)¥3,928
27° 維新ノ一滴 <芋焼酎> 720ml
販売価格(税込)¥3,630
26° いも麹 芋 寒造り <芋焼酎> 1800ml
26° いも麹 芋 寒造り <芋焼酎> 1800ml
販売価格(税込)¥3,300